足利の歴史遺跡

鑁阿寺本堂におわすおびんずる様

足利の街の真ん中にある鑁阿寺(ばんなじ)の本堂の入口に、「おびんずる様」という仏様がいらっしゃいます。多くのみなさんが本堂の正面から本堂奥の御本尊に向かってお詣りますが、そのお隣の間口に居るのです。
お木像ですが、元々は漆が塗ってあったようなのですが、今のお姿を見るとお身体の漆は剥げてしまっています。何故か?
 「このお像は賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)と言い、足・腰・頭・身体の悪い所を信心を受けて直してくれる仏様です」と、説明書きがありました。ですから、お参りの参詣者がそれに気がつくと皆さん自分の身体の具合の悪いところに準じて「お賓頭盧さま」の部位を撫でるうち、厚く塗られた漆が剥げてしまったというところでしょうね。